Liber Primus 第一之書

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Liber Primus

新着図書:吉田城『神経症者のいる文学 —バルザックからプルーストまでー』

吉田城『神経症者のいる文学 バルザックからプルーストまでー』(名古屋大学出版会)

 

この本もアマゾンで激安(定価3605円のところ、古書で約600円)だったので購入。

書名どおりの内容のようだが、ぱらぱら見た感じでは、神経症とはなにかということについてもかなり紙幅を費やしていて(ピネルやエスキロールの名も見える)、フランス文学を精神医学的な視点から見る試みのようである。著者は40歳の若さで歿したフランス文学者だが、神経症を主題として近代フランス文学の通史的叙述を行なうというのは、フランス文学の専門家の間でもあまりなさそうな気もするので、なかなか興味深い。