Liber Primus 第一之書

購入した本、読んだ本などについて書いていきます

Liber Primus

案の定

昨日書いた、山本ひろ子『異神 —中世日本の秘教的世界(上)』(ちくま学芸文庫)が、1日経ったら売り切れていた。やはり狙っている人は逃さないものなのだろう。この辺になると、買おうとする側がどのぐらい本気で欲しいかという、精神力(?)の勝負になってくる。自分は落手した人ほど思いが強くなかったということだ。他の人にさらわれるのは残念ではあるが、同時に出費をせずに済んだという安堵感もある。妙なものだが、趣味的なものの場合、こうしたアンビヴァレントな気持ちがつきまとう。同じ思いを持つ人も多いのではないだろうか。自分の場合、書籍以外ではクラシックカメラ関係で同じ感覚を持ったことがある。

 

またあらためて感じることだが、本の購入に限らず、人がどのぐらい本気なのか、どの程度に評価しているのかを最も端的に表わせるのは、金銭だろう。万言を費やすよりも、ある財やサービスに金銭を出す気があるのかどうか、幾らなら出せるのかを見れば、一目瞭然だ。当然と言えば当然の話だが、人の行動は存外に単純なものでもあるのだろう。